天体望遠鏡をコーディネートさせて頂きました。

H様よりご依頼で、H様初めての天体望遠鏡を当店でコーディネートさせていただきました。
2万円もだせば、初心者だましの天体望遠鏡がいろんなところで販売されていますが、そんなもの買ってもお金をどぶに捨てるようなものですので、一生でも使っていただけるような望遠鏡をアレンジさせていただきました。

ただし、少しでも費用を抑えるために、中古で各種パーツを取り寄せて、当店の方で、組み立て調整、動作確認をいたしました。
それでも少々値段が高くなってしまいましたが、万が一不要になっても、このセットであれば、それなりの値段で買取もできますので、安くて使い勝手の悪いものを使い続け不要になったら捨てるしかないものより、逆に安上がりかもしれません。

天体望遠鏡は初めてとのことでしたので、鏡筒には光軸の調整がほぼ不要の口径80mmの屈折式の望遠鏡を選びました。

架台は経緯台にするか赤道儀にするか悩みましたが、やっとの思いで導入した暗い星雲や星団がちょっとした隙に、日周運動でどこにいったかわからなくなってしまったり、高倍率で月や惑星を観望する際に、頻繁に位置調整をしなくてはならない煩わしさを経験したことがある私としては、多少慣れが必要かもしれませんが、赤道儀が良いかなということで、モータードライブ付きの赤道儀にしました。

こんな機材です。

鏡筒:Vixen A80mf (口径80mm 焦点距離910mm)
架台:Vixen GP赤道儀(日周運動の自動追尾可能)

接眼レンズは、23倍、45倍、150倍になるセットを準備しました。
さらに、星座早見盤では、星雲や星団の位置はわかりませんので、野外星図(成文堂新光社)をサービスでつけることにしました。
この星図は、私も30年ほど愛用しています。
ラフ過ぎず細かすぎず、星座の配置や形もわかって使いやすいです。

それと赤道儀にしたもう一つの理由は、うす暗い星雲の導入は初心者にはかなり難しいですが、赤道儀についている目盛環での天体の導入方法をマスターすれば、星図と見比べながら導入するよりはるかに簡単です。
(自動導入装置付のものにすれば済む話ですが、かなり値が張ります)
この方法は、赤道儀の扱いに慣れてこられたら、また別の機会にお教えしようと思っています。

以下、お渡し前に、当店で試験運転もかねて撮影した月面です。
色収差もほとんど気にならずいい感じです!

このセットであれば、本格的な天体撮影も可能になります。

撮影データ

望遠鏡:Vixen A80mf (D=80mm 直焦点f=910mm)
架台:Vixen GP赤道儀
カメラ:ZWO ASI290MC
露出:gain=197(37%),shutter=4.172ms(600/1000枚をスタック)
上記4枚をモザイク合成
2021年2月19日21:43~(自宅庭)

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