太陽の活動期

太陽の活動周期は約11年らしいですが、昨年くらいからまた活動期に入りつつあるようで、一昨年まで太陽を見ても黒点はほとんどありませんでしたが、昨年くらいから、黒点がちらほら見え出しました。

今日、数年ぶりに太陽表面を撮影してみました。
機材はいたってお手軽なものでしたが、黒点だけでなく粒状斑も思いのほかよく写ってました。
太陽表面の撮影も結構面白いですね。
もうちょっと、太陽撮影用の機材を充実させてもいいかもです。

撮影データ
太陽面
2021年4月21日 16:52~自宅窓より
カメラ:PENTAX K-S2
レンズ:TAMRON 70-300mm F4-5.6(372D)
フィルター:Marumi DHG ND-100000
焦点距離:300mm
F値:11
シャッター速度:1/800
画角を1/4にトリミング
29/50枚をRegiStax6でStack, Wavelet処理

上弦過ぎの月

先月撮影した、上弦過ぎの月面です。
1枚目が月北部~中央部付近、2枚目が月中央部付近から南部です。
南部はクレーターが密集するクレーターだらけの地形ですが、北部付近は、クレーターの他に起伏の少ない部分(海といわれています)や山脈、渓谷などいろんな地形が入り混じっていて、結構私は好きです。

撮影データ
月面北部
Vixen センサーニュートン反射 D=150mm , f=900mm(F6)
Vixen センサー赤道儀
ZWO ASI290MC
Gain=85
露出 5.67msec
IR-Cutフィルター使用
※Registax6にて1,000フレームの中から400枚を抜粋、合成、Wavelet処理。
2021年3月21日22:16~
自宅庭

撮影データ
月面南部
Vixen センサーニュートン反射 D=150mm , f=900mm(F6)
Vixen センサー赤道儀
ZWO ASI290MC
Gain=85
露出 5.67msec
IR-Cutフィルター使用
※Registax6にて1,000フレームの中から400枚を抜粋、合成、Wavelet処理。
2021年3月21日22:16~
自宅庭

コペルニクス付近

先週撮影した月面写真です。(上が北、下が南です)
月面中央部付近にある大きな目立つコペルニクスクレーター付近です。
コペルニクスの直径は95km、クレーターの外輪山の高さは1.4km、クレーターの深さは、3.7kmあります。
東京都がすっぽり入る広さです。
写真下側には、アポロ12号と14号の着陸地点もあります。
ちなみに、映画にもなったアポロ13号は発射後の事故のため、月に着陸せずに月を回って、地球に帰還しました。

撮影データは以下です。
Vixen センサーニュートン反射 D=150mm , f=900mm
AstroStreet 3倍バローレンズ使用
合成焦点距離:2,700mm
合成F値:F18
Vixen センサー赤道儀
ZWO ASI290MC
Gain=100(16%)
露出 55.88msec
UV/IRカットフィルター使用
※Registax6にて300/1,000フレームを、合成、Wavelet処理。
2021年3月23日22:32~

天体望遠鏡をコーディネートさせて頂きました。

H様よりご依頼で、H様初めての天体望遠鏡を当店でコーディネートさせていただきました。
2万円もだせば、初心者だましの天体望遠鏡がいろんなところで販売されていますが、そんなもの買ってもお金をどぶに捨てるようなものですので、一生でも使っていただけるような望遠鏡をアレンジさせていただきました。

ただし、少しでも費用を抑えるために、中古で各種パーツを取り寄せて、当店の方で、組み立て調整、動作確認をいたしました。
それでも少々値段が高くなってしまいましたが、万が一不要になっても、このセットであれば、それなりの値段で買取もできますので、安くて使い勝手の悪いものを使い続け不要になったら捨てるしかないものより、逆に安上がりかもしれません。

天体望遠鏡は初めてとのことでしたので、鏡筒には光軸の調整がほぼ不要の口径80mmの屈折式の望遠鏡を選びました。

架台は経緯台にするか赤道儀にするか悩みましたが、やっとの思いで導入した暗い星雲や星団がちょっとした隙に、日周運動でどこにいったかわからなくなってしまったり、高倍率で月や惑星を観望する際に、頻繁に位置調整をしなくてはならない煩わしさを経験したことがある私としては、多少慣れが必要かもしれませんが、赤道儀が良いかなということで、モータードライブ付きの赤道儀にしました。

こんな機材です。

鏡筒:Vixen A80mf (口径80mm 焦点距離910mm)
架台:Vixen GP赤道儀(日周運動の自動追尾可能)

接眼レンズは、23倍、45倍、150倍になるセットを準備しました。
さらに、星座早見盤では、星雲や星団の位置はわかりませんので、野外星図(成文堂新光社)をサービスでつけることにしました。
この星図は、私も30年ほど愛用しています。
ラフ過ぎず細かすぎず、星座の配置や形もわかって使いやすいです。

それと赤道儀にしたもう一つの理由は、うす暗い星雲の導入は初心者にはかなり難しいですが、赤道儀についている目盛環での天体の導入方法をマスターすれば、星図と見比べながら導入するよりはるかに簡単です。
(自動導入装置付のものにすれば済む話ですが、かなり値が張ります)
この方法は、赤道儀の扱いに慣れてこられたら、また別の機会にお教えしようと思っています。

以下、お渡し前に、当店で試験運転もかねて撮影した月面です。
色収差もほとんど気にならずいい感じです!

このセットであれば、本格的な天体撮影も可能になります。

撮影データ

望遠鏡:Vixen A80mf (D=80mm 直焦点f=910mm)
架台:Vixen GP赤道儀
カメラ:ZWO ASI290MC
露出:gain=197(37%),shutter=4.172ms(600/1000枚をスタック)
上記4枚をモザイク合成
2021年2月19日21:43~(自宅庭)

500mm超望遠でも手持ちでクレーター写ります。

昨夜(1/29)は満月でした。
私が写真撮ったのは、日が変わってからでしたので、微妙に西側が欠け始めてました。
満月は月をほぼ正面から太陽が照らしますので、影ができずクレーターなどの凸凹の地形はわかりにくいですが、月の海の部分(黒い部分)の微妙な色の違いが判り、これはこれで面白いです。
この海の部分の色の違いは、流れ出した溶岩の年代や成分が異なるために見られます。
500mmの超望遠レンズでしたが、手振れ補正搭載レンズでしたので、手持ちでも月がぶれずに写りました。
機材を設置する手間が省け、お手軽でいいです。
撮影条件
・カメラ:Canon EOS 7D
・レンズ:SIGMA APO 150-500mm F5-6.3 OS HSM (500mm)
・露出:F16 , 1/640秒 ISO400
・日時:2021年1月30日 0:21(自宅ベランダ)
※画角は、1/2にトリミングしてあります。

BIG 88DA 800-1200mm F9.9-14.9 楽しめます。

スリービーチ社のBIG 88DA 800-1200mm F9.9-14.9を今回もZWO社のASI290MC天体撮影専用カメラで数百枚のコンポジットで試写してみました。
格安で手に入るレンズですが、十分楽しめます。

(撮影条件)
・カメラ;ZWO ASI290MC
・レンズ;BIG 88DA 800-1200mm F9.9-14.9(800mm)
・Gain=74 (12%)
・露出;10ms x500フレーム(内75%をRegistaxにてstack/Weblet処理
・撮影日;2021年1月17日18:09~
・鹿児島市吉野(自宅庭にて)

こんなレンズです。

木星と土星の397年ぶりのランデブー

12/18の日没後すぐに撮影しました。
397年ぶりに大接近した土星と木星です。 現在日没後南西の空の低い位置に明るく寄り添って輝いているのが肉眼でもよく見えますので、是非観望してみてください。

  写真をよく見ると土星の輪と木星の衛星のガリレオ衛星も写っています。
どれだけ接近しているかわかりやすいように、同倍率で同日に撮影した月もアップしておきます。 月の直径より近づいてるのがわかると思います。
最接近は、12/21だそうです。  

撮影データ

●木星/土星
Vixen センサーニュートン反射 D=150mm , f=900mm(F6) (1/2にトリミング)
Vixen センサー赤道儀 PENTAX K-S2(APS-C/ノーマル)
露出1/60sec
ISO800
2020年12月18日18:10
自宅庭    

●月
露出1/125sec(他データ木星/土星に同じ)
2020年12月18日18:15

BIG 88DA 800-1200mm F9.9-14.9 結構いけます!

スリービーチ社のBIG 88DA 800-1200mm F9.9-14.9は何度か試写したことのあるレンズですが、今まではデジタル一眼レフに搭載して、1枚ものでの試写でしたので、今回はZWO社のASI290MC天体撮影専用カメラで数百枚のコンポジットで試写してみました。

想像していた以上の写りを見せてくれました。
ただし、色収差が多少出ていますが、このレンズの価格からすれば、行けてる方かと思います。
〇〇zonなどで見かける、初心者騙しの安物買うよりは、かなりいいと思います。
(撮影条件)
・カメラ;ZWO ASI290MC
・レンズ;BIG 88DA 800-1200mm F9.9-14.9(1200mm)
・Gain=76 (12%)
・露出;2.343ms x1000フレーム(内30%をRegistaxにてstack/Weblet処理
・撮影日;2020年11月3日23:22~
・鹿児島市吉野(自宅庭にて)



こんなレンズです。

Tマウントですので、Tリングを入手すれば、いろんなボディで使用可能です。

大気による分散は思ったより結構あります。

先日久しぶりに早い時間帯に望遠鏡を出せれたので、木星、土星、月の写真を撮ってみました。
今期の火星は現在天頂近くまで昇るので、あまり気になりませんでしたが、現在、木星、土星は、火星に比べたら、結構低空にありますので、大気による光の分散が顕著に表れました。
木星と土星の写真をよく見てもらうとわかると思いますが、各惑星の写真上側の縁が赤っぽく、下側の縁が青っぽく映っています。
なぜかというと、光は波長によって屈折率が異なるため、光が宇宙から大気に入ってきた時に大気により屈折した光が、波長による屈折率の違いで色が分離してしまう大気よる分散という現象が起こるからです。
(赤い波長より紫側の波長の方が屈折率が大きいため、地平線に近い側が赤く、その反対側が青っぽく見えます。ただし、天体望遠鏡は上下逆さまに見えます。)

普段肉眼で星を見ている分には、ほとんど気付きませんが、惑天体望遠鏡で高倍率にして観測すると顕著に目立ってきます。

これを補正する専用のADC(Atmospheric Dispersion Corrector)というプリズムが市販されていますが、私の望遠鏡は光路長の関係で取り付けられるかが微妙で、購入するか躊躇しているところです。

撮影データ(木星)
Vixen センサーニュートン反射 D=150mm , f=900mm
AstroStreet 3倍バローレンズ使用
合成焦点距離:2,700mm
合成F値:F18
Vixen センサー赤道儀
ZWO ASI290MC
Gain=295(49%)
露出 10.74msec
UV/IRカットフィルター使用
※Registax6にて2,500/10,000フレームを、合成、Wavelet処理。
2020年10月24日19:37~
自宅庭

撮影データ(土星)
Vixen センサーニュートン反射 D=150mm , f=900mm
AstroStreet 3倍バローレンズ使用
合成焦点距離:2,700mm
合成F値:F18
Vixen センサー赤道儀
ZWO ASI290MC
Gain=315(52%)
露出 44.82msec
UV/IRカットフィルター使用
※Registax6にて2,500/10,000フレームを、合成、Wavelet処理。
2020年10月24日20:08~
自宅庭

撮影データ(月面)
Vixen センサーニュートン反射 D=150mm , f=900mm
AstroStreet 3倍バローレンズ使用
合成焦点距離:2,700mm
合成F値:F18
Vixen センサー赤道儀
ZWO ASI290MC
Gain=280(46%)
露出 9.041msec
UV/IRカットフィルター使用
※Registax6にて500/2,000フレームを、合成、Wavelet処理後
2枚分をモザイク合成
2020年10月24日19:37~
自宅庭

 

 

月面写真に、地名を入れてみました。

火星まだよく見えます!

先日(10/14)に引き続き、昨夜も火星の写真撮ってみました。
先日から10日見なかった間に多少小さくなってましたが、まだまだ模様がよく見えます。
ただ、先日に比べ、気流の状態があまりよくなく先日ほどは細部までは確認できなかったです。
やっぱり、寒気が入ってくると上空の気流が乱れます。
惑星見るなら、やっぱり夏ですね。

火星も自転してますので、見る日や時間帯によって模様が全く異なっていて面白いです。

撮影データ
Vixen センサーニュートン反射 D=150mm , f=900mm
AstroStreet 3倍バローレンズ使用
合成焦点距離:2,700mm
合成F値:F18
Vixen センサー赤道儀
ZWO ASI290MC
Gain=184(30%)
露出 13.86msec
UV/IRカットフィルター使用
※Registax6にて2,500/10,000フレームを、合成、Wavelet処理。
2020年10月24日0:57~
自宅庭