火星まだよく見えます!

先日(10/14)に引き続き、昨夜も火星の写真撮ってみました。
先日から10日見なかった間に多少小さくなってましたが、まだまだ模様がよく見えます。
ただ、先日に比べ、気流の状態があまりよくなく先日ほどは細部までは確認できなかったです。
やっぱり、寒気が入ってくると上空の気流が乱れます。
惑星見るなら、やっぱり夏ですね。

火星も自転してますので、見る日や時間帯によって模様が全く異なっていて面白いです。

撮影データ
Vixen センサーニュートン反射 D=150mm , f=900mm
AstroStreet 3倍バローレンズ使用
合成焦点距離:2,700mm
合成F値:F18
Vixen センサー赤道儀
ZWO ASI290MC
Gain=184(30%)
露出 13.86msec
UV/IRカットフィルター使用
※Registax6にて2,500/10,000フレームを、合成、Wavelet処理。
2020年10月24日0:57~
自宅庭

火星、見ごろです!

10月6日は火星の中接近の日でした。
あいにく当日は、天候が良くなく見れませんでしたが、昨夜望遠鏡出して見てみました。
まだまだ、十分楽しめる大きさです。
このレベルの大きさで見られるのは、次回は13年後だそうですが、あと一か月ほどは、小口径の望遠鏡でも十分楽しめる大きさだと思います。

前回は、接眼レンズを使った拡大撮影でしたが、今回は3倍バローレンズを入手しましたので、バローレンズ使用しての撮影です。
接眼レンズによる拡大撮影よりいい感じに仕上がりました。
合わせて今回は、UV/IRカットフィルターも入手しましたので、UV/IRフィルターの有無もでも比較してみました。
ちなみに、UVは紫外線、IRは赤外線です。

UV/IRカットフィルターあり
UV/IRカットフィルターなし

UV/IRカットフィルターありの方が若干細かなところまで表現できているのではないかと思います。

デジカメに使用しているC-MOSイメージセンサーは、シリコン基板をベースに製造されていますが、シリコンは赤外線領域の透過率が高いため、赤外領域の光も感度よく受光します。赤外線は可視光線より波長が長いため、屈折系の光学系では、焦点位置が可視光とはずれてしまう(色収差)ため、解像度悪化の要因になると思われます。また、反射系の光学系でも、可視光より波長が長い赤外線は副鏡やそれを支持するスパイダー等で光の回折現象が大きいため、これも解像度を落とす原因になるのではないかと思います。

今回は、反射系の光学系に屈折系のバローレンズを使用していますので、色収差及び回折の両方のの影響が考えられますので、UV/IRカットフィルターを入れたほうが、若干解像度が上がったのではないかと思っています。

撮影データ
【UV/IRカットフィルターあり】
Vixen センサーニュートン反射 D=150mm , f=900mm
AstroStreet 3倍バローレンズ使用
合成焦点距離:2,700mm
合成F値:F18
Vixen センサー赤道儀
ZWO ASI290MC
Gain=170(28%)
露出 14.07msec
※Registax6にて2,500/10,000フレームを、合成、Wavelet処理。
2020年10月14日1:28~
自宅庭

【UV/IRカットフィルターなし】
Vixen センサーニュートン反射 D=150mm , f=900mm
AstroStreet 3倍バローレンズ使用
合成焦点距離:2,700mm
合成F値:F18
Vixen センサー赤道儀
ZWO ASI290MC
Gain=118(19%)
露出 13.57msec
※Registax6にて2,500/10,000フレームを、合成、Wavelet処理。
2020年10月14日1:16~
自宅庭

フィルターありの写真に地名を追加してみました。
かろうじて、太陽系最大の火山のオリンポス山が、かすかに写ってました。
多分・・・・(^_^;)

昨夜は中秋の名月でした

昨夜は中秋の名月でした。
よく見ると、ちょっとだけ、上(北)の方が欠けてます。

撮影データ
Vixen センサーニュートン反射 D=150mm , f=900mm(F6)
Vixen センサー赤道儀
PENTAX K-S2(ノーマル)
露出1/320sec
ISO100
2020年10月1日23:53
自宅庭

もうすぐ火星の中接近です

10/6は火星の中接近です。
普段は小口径の望遠鏡ではなかなか模様まで見れませんが、10/6前後は小口径の望遠鏡でも、模様がそこそこ見える大きさになります。
機会があれば、ぜひ見てみてください。
今シーズンを逃すと、このレベルの大きさで火星を見れるのは、13年後のようです。

そこで、私も先日撮影してみました。気流の状態あまり良くありませんでしたので、あまり期待していませんでしたが、本日画像処理してみたところ、何とか火星の模様、南極冠などが浮き出てきました。

火星の赤い色は、地表を覆う酸化鉄の色で、黒い模様部は、その地域の岩石(玄武岩質の火山岩)の色です。白く光る南極冠は、二酸化炭素が凍ってできたドライアイスです。火星にも季節がありますので、南極間は大きくなったり、小さくなったりします。調度現在は、火星の南半球の夏にあたる季節で、南極冠はとても小さくなっています。

撮影データ
Vixen センサーニュートン反射 D=150mm , f=900mm
KELLNER25mmアイピースで拡大撮影
合成焦点距離:3,240mm
合成F値:F21.6
Vixen センサー赤道儀
ZWO ASI290MC
Gain=138(23%)
露出 17.54msec
※Registax6にて5,000フレームの中から2,500枚を抜粋、合成、Wavelet処理。
2020年9月21日0:44~
自宅庭

写真うつりのいいタイプ

昨日は、10/6の地球に中接近まじかの火星の写真を撮ろうと思ったのですが、気流の状態があまりよくなかったので、ちょうど天頂付近にあったM33銀河を撮ってみました。

眼視ではあまり見栄えしませんが、写真に撮ると結構、大きな見栄えのする銀河です。
調度渦巻銀河を真上から見たアングルの「ファイスオン」タイプの銀河ですので、渦巻の様子がよくわかります。
場所は、秋の星座の一つの三角座にあります。
地球からの距離は、約300万光年、直径は約6万光年と推定されています。
私たちの太陽系のある銀河も真上(極方向)からみると、こんな感じに見えるのかな。

撮影データ
M33
Vixen センサーニュートン反射 D=150mm , f=900mm(F6)
Vixen センサー赤道儀
PENTAX K-S2(ノーマル)
露出30秒x53枚(合計26.5分/Dark 15枚: DeepSkyStacerにて合成)
ISO12800
2020年9月21日1:59~
自宅庭

小型双眼鏡でも見えるクレーター

月面中央部付近に見られる、直径約90km 、深さ約3700mのコペルニクスクレーターです。
放射線状に広がる輝跡が特徴で小型の双眼鏡でもよく見えます。
望遠鏡でみると細かな構造まで見えて、楽しませてくれます。

撮影データ
Vixen センサーニュートン反射 D=150mm , f=900mm(F6)
Vixen センサー赤道儀
ZWO ASI290MC
Gain=3
露出 3.161msec
※Registax6にて1,000フレームの中から500枚を抜粋、合成、Wavelet処理。
2020年8月29日23:17~
自宅庭

昨今のデジタル技術の進歩はすごいです

昨夜、先日入手したZWO社のASI290MCという天文専用デジタルカメラで木星と土星を撮影してみました。
このカメラは、基本的に動画で撮影するのですが、撮影後、PCにて専用ソフトを使用して、動画に記録されている一コマ一コマを合成して一つの写真にします。
合成の過程で、数多くの写真から画質の良いものだけを選び出し、さらにそれを数多く重ねることで、細部を浮き立たせることができます。

昨夜は、上空の気流の状態が良くなく、眼視で観測した際は、水の底の小石を見るような感じに、木星も土星も揺らいで見えており、木星は縞模様が2本、土星も輪が見えるだけでのっぺりした感じんにしか見えませんでしたので、あまり期待をしていませんでした。

しかし、撮影後画像処理をしてみると、木星は大赤班のほか縞同士の間の細かな構造まで浮き出てきました。土星も環のカッシーニの隙間のほか、土星本体の縞模様も浮き上がってきました。
カメラとPC以外の機材は、望遠鏡含め、すべて私が小学校6年の時(38年前)のものを使用したにも関わらず、あまり条件の良くない中、ここまで細部まで映し出せるとは、最近のデジタル技術はすごいですね。

ちなみに、今回木星は10,000枚の画像から画質の良い上位6500枚を、土星は5,000枚の画像から画質の良い上位3250枚を合成して、さらに画像処理しています。

今回は、望遠鏡に直接カメラを取り付けただけの直焦点で撮影を行いましたが、拡大レンズ等を間に入れれば、もっと大きく写せそうです。
今後、機材と私の腕をもっとレベルアップさせ行きたいと思います。

木星
木星の中央より少し右下にあるオレンジ色の丸い箇所が、大赤班です。
木星の台風のようなもので、地球が2,3個入るほどの大きさがあります。
木星右側にある2個の星は、木星の衛星のイオとガニメデです。

撮影データ
Vixen センサーニュートン反射 D=150mm , f=900mm(F6)
Vixen センサー赤道儀
ZWO ASI290MC
Gain=284 (47%)
露出 9.186msec
※Registax6にて10,000フレームの中から6,500枚を抜粋、合成、Wavelet処理し、Photoshopにて色補正
2020年8月23日0:11~
自宅庭


土星
輪の部分の黒い筋が、カッシーニの隙間です。

撮影データ
Vixen センサーニュートン反射 D=150mm , f=900mm(F6)
Vixen センサー赤道儀
ZWO ASI290MC
Gain=284 (47%)
露出 10.64msec
※Registax6にて5,000フレームの中から3,250枚を抜粋、合成、Wavelet処理し、Photoshopにて色補正
2020年8月23日0:23~
自宅庭

双眼鏡でも見える惑星状星雲

先日、メシエ天体の惑星状星雲の中では最も大きく双眼鏡でも見つけやすいM27を自宅庭より撮影しました。
M27は、「あれ状星雲」という名前で、図鑑などで見たことがある人もいると思います。
この星雲は鉄アレイのように見えることからこのよう呼び方をされているのですが、私には鉄アレイというより銀行の地図記号のように見えます。
ただ、だからと言って、「銀行の地図記号星雲」ってのではかっこ悪ですね(笑)

M27はこぎつね座にありますが、や座の矢先から真北に3度ほどたどると見つけやすいです。
地球からの距離は約1235光年の位置にあり、太陽の質量の約8倍以下の超新星爆発を起こさない恒星の終焉の姿です。

撮影データ
Vixen センサーニュートン反射 D=150mm , f=900mm(F6)
Vixen センサー赤道儀
PENTAX K-S2(ノーマル)
露出25秒x63枚(合計26.25分/Dark 20枚: DeepSkyStacerにて合成)
ISO6400
2020年8月15日2:36~
自宅庭

やっと見れましたNEOWISE!

久々に明るい彗星が出現しているのに、このところずっと天候が良くなく、なかなかお目にかかることができなかったのですが、やっと今日(7/22)見ることができました「ネオワイズ彗星」!

撮影データ
Nikon D700(ノーマル)
Nikon AF NIKKOR 80-200mm F2.8D<NEW>
焦点距離:200mm
F値:F3.2
露出3秒 × 86枚+ダーク26枚(合計258秒;DeepSkyStacerにて合成)
ISO3200
2020年7月22日20:35~


7月上旬が最も明るかったようですが、今日見た限りでは3等星前後の明るさでした。
自宅近くの町明かりの多少ある公園から見ましたが、肉眼では、ぼやっと存在がわかる程度、尾ははっきりとは確認できませんでした。
双眼鏡で見るとはっきりと彗星らしい尾が見えました。
日没1時間後くらいの空が暗くなり始めたころに、暫くは見ることができますので、興味のあるい方は探してみてください。
場所は、北西の低めの空です。
北斗七星がわかる人は、北斗七星の下あたり探すとよいです。
鹿児島では20:30~21:00頃が一番見やすいかと思います。
肉眼ではなかなか見つからないと思いますので、小型の双眼鏡でもあるとよいです。

場所は以下を参照

撮影データ
Nikon D700(ノーマル)
Nikon AF NIKKOR 80-200mm F2.8D<NEW>
焦点距離:35mm
F値:F3.3
露出15秒 × 10枚+ダーク2枚(合計150秒;DeepSkyStacerにて合成)
ISO800
2020年7月22日20:57~

撮影データ
Nikon D700(ノーマル)
Nikon AF NIKKOR 80-200mm F2.8D<NEW>
焦点距離:135mm
F値:F2.8
露出4秒 × 50枚(合計200秒;DeepSkyStacerにて合成)
ISO3200
2020年7月22日20:25~

梅雨のつかの間の晴れ間に

先日7/2未明、久々の晴れ間にちょこっと望遠鏡出して撮影してみました。
こと座にある環状星雲M57です。
結構小さな天体ですが、望遠鏡で眺めると恒星とは違って点でなく、なんとなく丸く大きさがある、もやっとしたものが確認できます。

撮影データ
Vixen センサーニュートン反射 D=150mm , f=900mm(F6)
Vixen センサー赤道儀(ノータッチガイド)
PENTAX K-S2(ノーマル)
露出15秒 × 29枚+ダーク2枚(合計7.25分;DeepSkyStacerにて合成)
ISO6400
画角を40%にトリミング
2020年7月2日0:58~
自宅庭にて

この環状星雲は、惑星状星雲に分類され、惑星状星雲の中では最も有名な天体の一つで、ドーナツ星雲やリング星雲とかいう名で、皆さんも一度は図鑑等で見たことがあるかもしれません。

地球からの距離は、約2,300光年、半径は約1.3光年で、太陽程度の大きさの恒星の最期の姿です。
中心には核融合を終えた燃えカスのような白色矮星という星が残り、その周辺に、その星から放出されたガスが、中心の白色矮星から放出される強い紫外線によって電離され、ガス中の元素特有の色の光を放って、このような姿に見えます。

そういえば、もうすぐ七夕ですが、この環状星雲のある、こと座にある0等星のベガが織姫星です。
現在真夜中の天頂付近で一際明るく輝いていますよ~